チェスのオープニング ――キングス・インディアン・ディフェンス

こんにちは!

今日はまたまたチェスのオープニングについてご紹介しようと思います!

今回はキングス・インディアン・ディフェンス(King’s Indian Defense)という、とても人気のあるオープニングです。
チェスには白番と黒番それぞれのオープニングがあり、前者は「アタック」、後者は「ディフェンス」という単語が末尾につくことが多いです。
つまり、キングス・インディアン・ディフェンスは黒番のオープニングということですね( ..)φ

さて、キングス・インディアン・ディフェンスの基本形はこのような形です。
基本形
将棋の囲いのように、キングを安全な位置に囲ってありますね。

では、どのような流れでこの囲いが作られるのかを見ていきましょう!

1. d4
1. d4
白からの指し手は色々と考えられますが、今回は白が初手f4♙とクイーン側のポーンを進めた場合を見ていきましょう。
初手e4♙の場合も後ほど紹介しますね!

1. …Nf6
1. ...Nf6
黒はNf6♞とキング側のナイトを展開します。
ポーンを進めて中央を支配する、という原則に従わないのがこのオープニングの特徴ですね。

2. e4
2. e4
続いて、白は更にキング側のポーンを進めて中央への力を更に強めます。

2. …d6
2. ...d6
これに対して、黒は一旦d6♟とポーンを低く進めます。

もしも黒が2手目でd6♟とポーンを進めなかった場合、
if1
白はe5♙とさらにキング側ポーンを進め、黒のナイトをいじめることができます。
ナイトが取られることはありませんが、オープニングにおいて同じ駒を何度も動かすことは好ましくありません手損ってやつですね(~_~;)
そんなわけで、黒はd6♟で白のe5♙を防ぎます。

3. Nf3
3. Nf3
対して白はNf3♘中央の支配・駒の展開・キャスリングの準備の原則に則り手を進めます。
白の指し手は実際には様々な候補があるのですが、この記事の目的はざっくりとしたキングス・インディアン・ディフェンスの主旨をご紹介することなので、分かりやすい手で進めていきます!

3. …g6
3. ...g6
続いて黒はg6♟とまたもポーンを低く進めます。
この意味としては次にビショップをBg7♝と構えるためのスペース確保です。
g5♟でもスペースは確保できますが、このあとキャスリングすることを考えると、キングの周辺に隙を作るのはリスクが高いのです。

4. Bc4
4. Bc4
白はビショップを中央に繰り出し、黒がキャスリングした後のキングのポジションに狙いをつけつつ、自らのキャスリングの準備をします。

4. …Bf7
4. ...Bg7
黒は先ほどポーンを動かして空けたスペースにビショップを動かします。
fianchetto
このポジション、矢印の通りビショップの斜めの利きが最大限に活かせるポジションとして、特別な名称で「フィアンケット(fianchetto)」と呼ばれています。

5. O-O
5. O-O
白はキャスリングをします。

5. …O-O
5. ...O-O
黒も同様にキャスリングをし、キングス・インディアン・ディフェンスの基本形が完成しました!
白は中央を支配していますが、黒は守りを固め、反撃を狙っています。全体的に構えが低い分隙がありません。
チェスでは白番の方が一手早い関係から白が攻めに回ることが多いのですが、キングス・インディアン・ディフェンスは黒が激しく攻め立てる展開も多く、攻撃的なプレイヤーに多く好まれています!
私も色を問わず守るより攻めるほうが好きなので、お気に入りのオープニングの一つです(*´∀`)

この後は……

6. Re1
6. Re1
ルークをeラインに持っていき、中央のポーンを補佐します。

6. …Re8
6. ...Re8
黒も同様にルークをeラインへと動かし、互角の進行ですね!

さて、ここまで1例を紹介してきましたが、もし白が初手でe4♙とキングサイドのポーンを突いてきた場合はどうなるのでしょうか。
if2

if3
黒が一直線にキングス・インディアン・ディフェンスを目指すのであればNf6♞ですが……

if4
e5♙と単純にポーンを突かれるだけで黒のナイトが危険にさらされてしまいます。。。

if5
黒はナイトを逃げることはできますが、この時点でキングス・インディアン・ディフェンスからは遠ざかってしまいました。
このポジションで必ずしも黒が悪いというわけではなく、これも立派なオープニングの一つなのですが、序盤から主導権を握られる感じが私は好きではありません(;一_一)

では黒はどうすればいいのかというと、
if6
このように、先にd6♟と突いてe5のマスを守る手があります(これをPirc Defenceと言います)。

if7
続いて白が何かしらの手を指して来たら……

if8
今度こそNf6♞でキングス・インディアン・ディフェンスの形に戻ることができます!

if9
ちなみに、白がe5♙と攻撃をしてきたらどうでしょう。

if10
黒がとっても
if11
白に取り返されてやはりナイトが危険にさらされ、先ほどと同じ展開になってしまいそうですが……

if12
ここで黒はQxd1+♛と白のクイーンを取りながら白のキングにチェックをかけることができます。

if13
白が指せる手はKxd1♔しかありませんが、キングが初期位置から移動することで、キャスリングができなくなってしまいます

if14
黒がNd5♞とナイトを逃げれば、
・駒の損得はイーブン
ですが、
・白はキャスリングができないが、黒はできる
ということで、若干黒が指しやすくなります。

以上、キングス・インディアン・ディフェンスの基本と周辺のいくつかの手についてのお話でした!
決して黒番の王道ではありませんが、攻撃的なチェスがお好きの方は一度指してみてはいかがでしょうか?

ではまた(‘ω’)ノ